*Science Based Targets イニシアティブ(SBTi)による、全スコープの2032年および2050年のCO2排出削減目標が承認*
2024年 5月24日 - 高性能ポリマー・ソリューションのリーディング・カンパニーであるビクトレックスは、長期的な脱炭素化目標が Science Based Targets initiative (SBTi) に承認されたことを発表しました。これには2032年までの中間目標と1.5℃ 排出削減シナリオに沿った2050年までのネットゼロ目標が含まれます。
SBTi目標は、ビクトレックスのサステナビリティとESG活動の大きな軸となるものです。ビクトレックスのPEEKポリマーの主要グレードである450Gは、ライフサイクル分析調査の結果GaBiデータベース基準による他社製造PEEKポリマーよりも地球温暖化係数(GWP)が低いことが分かっています#。ビクトレックスの軽量で耐久性に優れたポリマーソリューションは、航空宇宙産業や自動車産業におけるCO2削減、エレクトロニクス用途におけるエネルギー効率、医療用途における臨床転帰をサポートしています。またビクトレックスは、将来的に循環型社会を目指す顧客やサプライチェーンの支援にも注力しています。
SBTi目標を達成するためには、英国政府が脱炭素電力網、グリーン技術、低炭素燃料、十分な電力容量へのアクセスに基づくネットゼロ## 目標を達成する必要があります。
ビクトレックスは製造におけるガス使用量の削減(電化や代替燃料の使用)、製造工程の代替、その他の選択肢の組み合わせなど脱炭素化計画を実現するための多様な方法を並行して検証および実行をしています。ビクトレックスは、本社および主要製造拠点を有する英国内では既に100%の、また世界全体では90%のエネルギーが再生可能エネルギーで賄われています。
SBTi 承認された脱炭素化目標
中間目標
- 全体の温室効果ガス排出量(Scope1+2)を、2022年度を基準として2032年度に50.4%削減
- 全体の温室効果ガス排出量(Scope3)を、2022年度を基準として2032年度に30%削減
長期目標
- 全体の温室効果ガス排出量(Scope1+2+3)を、2022年度を基準として2050年度までに90%削減 **
ビクトレックスはこの脱炭素化目標の実現のために 2032年度までに最大5,000万ポンドの設備投資を見込んでおり、既に同社の資本配分ガイダンスに組み込まれています。
ビクトレックスCEOのヤコブ・シグルドソンは、次のように述べています:
「この度の SBTi 承認を誇りに思います。当社の製品は軽量で耐久性があり、リサイクル可能で、金属代替を多く成功させています。私たちは、すでに多くの産業でCO2削減や炭素削減をサポートしてきた実績があり、次世代のクルマや飛行機、またあらゆる用途のエネルギー効率向上をサポートすることを楽しみにしています。
私たちの素材が果たす役割と並んで、温室効果ガス排出削減のための科学的根拠に基づく目標達成への取り組みは、私たちのESG課題の次のステップです。」
注釈
SBTiは、CDP(カーボン・ディスクロージャー・プロジェクトを前身とする国際NGO)、国連グローバル・コンパクト、世界資源研究所、世界自然保護基金(WWF) で構成される世界的な共同イニシアチブ組織。科学的根拠に基づく目標とは、産業革命以前に比べて世界の平均気温の上昇を1.5℃未満に抑えるという2015年のパリ協定の目標を達成するために、気候科学に基づいて企業が意欲的に設定する温室効果ガスの排出削減目標です。
#: GaBiデータベースによる英国産BDFとPEEKの比較 - VICTREX 450G PEEKポリマーを用いたライフサイクルアセスメント
##:英国政府は、2050年までに英国がネットゼロになるための法的拘束力のある目標を設定しています(COP26で詳述)。この目標の一環として、英国政府は2035年までに電力システムの脱炭素化を約束し、化石燃料依存からの脱却を支援しています。英国政府は洋上風力、水素製造、原子力、配電網の容量拡大などの技術を支援することで、これを達成するとしています。
** ネット・ゼロ目標の2050年度以降は、SBTi のネット・ゼロ基準に沿った温室効果ガスが放出されます。
問い合わせ
Andrew Hanson, Director of Investor Relations, Corporate Communications & ESG +44 (0) 7809 595831
Melanie Embery, Head of Marketing Communications +44 (0) 1253 898024
ビクトレックスについて
ビクトレックス社は、自動車、航空・宇宙、エネルギー・一般産業、エレクトロニクスおよび医療分野にフォーカスした高性能ポリマー・ソリューションのリーディング・カンパニーです。スマートフォン、航空機、自動車からエネルギー事業、インプラント用医療機器に至るまで、ビクトレックス社のサステナブル素材を使用した製品や部品は、世界中で広く利用されています。PEEKポリマーの分野で40年以上の経験を持つ当社は、ポリマーの提供のみならず半製品や部品の開発を進めており、顧客、市場、株主に環境的・社会的利益をもたらす価値提供を標榜しています。